フエタロさんの日記です。

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ジャンプ話。

IC21を週刊連載で読んでいると、毎回毎回の引きの強さに唸らされる。たとえばここ最近だと「トーナメント抽選で神龍寺!」とか「阿含と蛭魔因縁の再会!」とか「秘密兵器は雪光お前だ!」とか。もちろん連載スタートから進化しつづける絵の魅力と単行本時の膨大な仕事量から伺える熱量もさることながら、アメフトのルールを分かりやすく説明する為に、あえてバッツのメンバーを順番に登場させて個々のポジションとフォーメーションの重要性を認知させる脚本の確かな力量があってのICなんだなぁと。でもそれを一番理解しているのは、カバー折り返しと並べて単行本の扉に作者コメント欄を並べ、偶数奇数でカラーを交代するというフラットな扱いをしている作者本人達だと思う。間違いなく。
鳥山明チルドレンの最高位はまぎれもなくワンピの尾田栄一郎と思われるが、僕は密かに瞬間風速ではアキラ越えもしているのではと考えてる。例えば今週のロビン過去編クライマックスとかビビとの別れで拳を突き上げる海賊達とか空島の鐘がなる瞬間とかアニエスロビーの門の前に一列に並ぶルフィ達とか。初期短編からDr.スランプを経て、殺伐としたDBのバトルな展開にも通底音として流れていた鳥山作品の80年代的なライトテイストは、武空術に代表される浮遊感と「死んでもDBで生き返らせればオッケー」的なご都合主義と融合して、それが世界に通じるある種の普遍性を獲得出来る下地だったけれども、OPでの尾田の仕事は、善悪とか仲間とか力といった少年誌の王道のテーマに真っ向から挑んで、週刊連載の長丁場を過去から今に至るエピソードを丹念に積み重ねてクライマックスのカタルシスに至る「どどん」な力強さは何度読んでもたまらない。でも時々中だるみだなぁとか思う瞬間もあるのだけれど(笑)。
デスノはそろそろ皆さん飽きてきた頃合かと思われますが、意表をついて第三部とか始まったらすげーよなーとか(笑)