フエタロさんの日記です。

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ゲドゲド話。

id:Fuetaro:20060214:1139877599の話の続きな。
ななこさんからトラバ電波が来た気がするので(笑)、思ってることを少々。
今回のゲド戦記は、スタジオジブリの悲願であった世代交代の最終章だと僕は思う。そもそも『魔女の宅急便』も当初は若手に任すつもりが結局宮崎の手となり、『海がきこえる』の望月智充もリリーフ登用として終わり、『耳をすませば』で監督デビューを果たした近藤喜文の早すぎる死、引退作であるはずの『もののけ姫』の後『千と千尋』での復帰、『ハウル』における細田守との対立で決定的となった宮崎の指導者としての欠陥、ジブリ美術館での取組み(息子の館長起用、庵野によるショートフィルム)と、その世代交代にまつわる苦闘と失敗の連続の歴史は宮崎の大きすぎる才能をもってしても異常な自体といわざるをえない。アニメ業界だけでなく、日本映画業界を支える巨木として肥大しすぎたジブリの舵取りの困難さ故とはいえ。東映サンライズ、IGのような集団としての人材層のバリエーションの広さを持たず、故徳間社長という懐の広いスポンサーによって設立され、宮崎・高畑という2大巨頭を擁し、鈴木敏夫という異能プロデューサーに牽引されてきた特異な出自、大きすぎる才能に頼りすぎる構成のこのスタジオはひょっとしたら一代限りのものでしかありえないのだろうか。
今度のゲドの成功如何によっては、宮崎以降のスタジオジブリ自体の存在自体が問われる事となり、引いては分裂解散ともなればその空白地帯の大きさは今後のアニメ業界全体の動向にかかわるんじゃないかと。
とかなんとかグダグダ書いたけど、結局は面白くて新鮮な驚きのあるアニメ映画が見たいだけのですよ。はい。