日記。

• 映画の日なので、おおかみこどもの雨と雪を見てきた。女子大生の花が狼男と結ばれ、二人の子どもを産み育てていくという内容なんだけども、必要以上にウェットにならない細田監督の持ち味が心地よかった。
• おおかみこどもを独りで育てていく為に、人目を避けて人里離れた山村へと移り住み隠匿生活を目指すも、図らずも周囲の人々の支えを受けたり、母の思惑を裏切って早々に自立していく子ども達を御しきれずに戸惑う花の姿には、母性のエゴとか切なさみたいなものを感じさせられた。物語は二人の子どもが巣立ち、花が独り残される処で終わるわけだが、生命力にあふれた子どもたちは困難を乗り越えられるだろうと思うけど、まだ三十路の花の今後の人生はどうなっちゃうんだろうなあとかちょっと心配になったり。
• あと、絵作りに関しては本当に劇場アニメにふさわしい丹念なつくりで細部まで凄かった。冒頭の花畑で揺れる草花や、地味にゆっくり動く入道雲のような、地味に効果的なCGワークとか、カメラのレンズを意識して、後処理で細かいボカシを入れたりとか。小さい頃の子どもたちがコロコロとしてヤンチャでとても愛らしく、３人で雪原を笑いながら駆けてゆくシーンはそのアニメイトの素晴らしさと相まって細田アニメ屈指の名シーンといえるだろう。