フラガールを見たよ。

実話を元に、黄昏の炭鉱に活路を見出すべくフラダンスに挑む娘達と、都会から流れてきた元SKDの先生の努力と涙と笑いの物語なわけで。正直いって結構ベタな話のてんこ盛りだ。とは思うけれどもこの映画は多分それで良かったんじゃないかいう気がする。友情とか親子の相克とか古き共同体への依存とか困難を乗り越えて強く結ばれるチームの絆とか３代続いた誇りと硬直した現状維持、そんなさまざなま人間模様を丁寧に描いていく事で、そのベタなドラマも素直に胸に沁みる。
とても丁寧に作られた映画なんだろうなぁ、と思えたのがロケ地の数々とフラダンスの見事さ。炭鉱住宅や学校の講堂、居酒屋や橋や駅舎と凄く雰囲気の出てる古い建物や、松雪泰子や蒼井優の堂々たるフラダンスは見ているに２時間の間中、感心させれられっぱなしだった。
といいつつもやはり一番の見所は松雪泰子演じるまどか先生ですよ！もう萌え死ですよ僕は！オサレな60年代ファッションに身を包みつつビール瓶片手に橋からロッパーな登場シーンから始まり、早朝の稽古場での情熱的な独りダンス練習、なにかというとすぐ切れて男湯に突撃しちゃうハイテンションぷりや場末の酒場で独り夕飯、炭鉱男のトヨエツに『やめてよ、やさしくされるの馴れてないの』とかゆっちゃうツンデレっぷりとか、もうね、可愛すぎだっちゅーの。結婚してぇガチで。
あと蒼井優もあいかわらずの入りっぷりの凄い演技で泣ける。とくにラストのフラの凄さといったら語り草やね。『花とアリス』の時といい、皆がこの女優の類まれなる身体性に映画のクライマックスを託したのもうなずける。トヨエツの炭鉱夫スタイルはハマりすぎてて笑った。ツルハシもって大暴れってあんたねぇ、やりすぎだよ良い意味で。
という訳で、かなりオススメなので皆もみると良いと思うよ。