フエタロさんの日記です。

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『ももへの手紙』を見てきたよ。

人狼」の沖浦監督の最新作は割と地味ーな感じのキービジュアルなんすけど、なかなかに面白い作品であった。
あらすじは父親を亡くした12歳の少女ももが、母の親戚を頼って引っ越してきた瀬戸内の島で人見知りして地元の子どもたちが楽しんで遊んでいるのに仲間に入れてもらいたくて自販機の影から様子をうかがったり、みかん畑の斜面でイノシシ一家と追いかけっこしたり、スク水でダイブするっていう笑いあり涙ありの家族の愛の物語。ポロリはないけど入浴シーンはあるよ。っていうか普通に地味にいい作品で、万人におすすめできる作品に仕上がってるんじゃないかと。勿論ヲタ向け作品としても、IGの総力を結集した、TVシリーズ作監クラスを原画で投入しまくる超豪華作画陣による、12歳スレンダー女子が狭い路地を全力疾走したり部屋の中でゴロゴロしたりするという前代未聞のオーバースペックな作画アニメとして見どころ豊富なので期待を裏切らない。
ストーリーの骨子は某ジブリ映画とそっくりなんだけども、主人公の女の子が思春期で、そこいらへんの心の機敏をストーリーラインの中心に据えているあたりで、あっちは子供向けだけどこっちはティーンというかヤングアダルト向けというか全然違う印象の作品に仕上がってるのは面白いと思った。
あと美術も大変見事な出来栄えで、淡い柔らかな色彩で描かれた瀬戸内の風景は大変魅力的で、いつか訪れてみたいなあと思わせる説得力に満ち溢れていた。アニメの美術でここまでグッと来たのは「秒速5メートル」以来だな。
というわけでこの作品、4/21から全国公開(広島・愛媛では4/7から先行公開)なので、アニメは好きだけど萌え系はちょっと…という人や、スタッフクレジットで必ず原画マンをチェックするガチヲタの人や、スク水や妖怪や瀬戸内海が大好きな人たちに激しくお勧めであります。